14『悩みから解放されて』
 
                             山本礼子

 私は、東京の杉並で育ちました。貧しいながら、両親からも愛されて、平凡でしたが楽しい生活を過ごしました。今でも、時々その時の事を思い出し、懐かしさに浸っては、赤とんぼの歌を口ずさむ事がよくあります。
 主人と一緒になる迄は、キリスト教とは全く縁がありませんでした。死と言うものを考えた事もなく、自分がどうして存在しているのかなど、そういう難しい事も考えた事がありませんでした。優しい両親に育てられた事もあり、生まれて来て本当に良かったと、何時も思っていました。会社へ勤めても、接する人達は皆親切で、多くの人が体験する不愉快な思いは無く、そういう意味で私は幸せな人生を送って参りました。
 しかし、人生は分からないもので、ある日お腹に異物感を覚え、近くの医院へ参りました。診察の結果、紹介状を持たされて、翌日大きな病院へ参りました。即入院でした。誰もが恐れるガンの疑いが判明したのです。主人も呼ばれ、お医者さんより色々説明を受けた後、『ご主人しっかりして下さい』と言われたそうです。私を見舞った帰路、主人は自動車の中で、次から次へと涙が溢れ、嗚咽の中、泣き通しだったと聞きました。
 初めての入院、頭は混乱し、ベットの上で涙が止め所なく流れるばかりでした。人間がこんなにも弱いものであり、一瞬にして死と対峙しなければならない自分に、どうしょうもない切なさに苦しみました。
 主人が翌日聖書を持ってきて、共に読んだ中に、「全て重荷を負っている人は、私のもとに来なさい、あなた方を休ませてあげます」の聖言が、砂漠に水がしみ込むように、私の心に流れて来ました。罪のないイエス様が、私の人生の全ての重荷や、突然襲ってくる悲しみや苦しみを背負って下さる。『イエス様、助けて下さい!』 思わず心から叫んでいた私でした。
 心の中に、平安が満ちてきました。また、神様を信じる者は誰でも、滅びから永遠の命に入れて下さる約束も与えて下さいました。
 断続的な治療は、一年半続きましたが、治療に前向きに闘う姿勢が与えられて、完治致しました。死の恐怖や他人に分かってもらえない苦しみをお持ちの方、イエス様の許へいらっしゃって下さい。(1999/9/26)

BACK
inserted by FC2 system