Q16『クローン人間など造っていいのですか』

<質問> 平塚在住 主婦 70代
 クローン人間の研究が進められている事をニュースで知りましたが、科学の進歩もここまで来たのかと思う半面、このような事をして大丈夫なのだろうかとも思います。聖書ではどう捕らえているのか、教えてください。    

<回答> 岩井 清牧師
 科学技術の進歩は、人類に多くの益を与えてきたことは言うまでもありませんが、同時に幾多の害を及ぼしてきたのも事実です。その顕著な例が原爆の製造であると言えましょう。これが実際に用いられたならば、どんなに大きなダメージを人類にもたらすかを私たちは知っています。
 同様に遺伝子工学や生殖医療の分野でも、人類にとって計り知れないほどのダメージをもたらしかねない研究が進められているのも事実であり、そのひとつがクローン人間研究であると思います。多くの国では、その推進が法律で禁止されています。
 しかし、現実にはその研究は止まるところを知らずに推し進められ、イタリヤ人の医師S.アンティノリは今年の四月、あるアラブ人の依頼を受けて、クローン人間の着床に成功したと発表しました。すでに今妊娠五ヶ月目になると報道されています。
 不妊の両親はせつに子どもの誕生を願い、どちらかの遺伝的コピーとも言われる「クローン人間でもいいから」と医師に依頼するのでしょうし、そのためなら、金に糸目をつけない覚悟で臨むのだと思います。
 しかし、生まれてくる子の身になって考えているのでしょうか。彼がどんなに自分の出自について悩み、場合によっては医師や両親への殺意にまでつながるほどの問題に発展しないでしょうか。
 聖書によると人間は唯一の神のかたちに創造されたと述べられており、それが他の動植物との明確な相違であると教えられています。
 それゆえ人間には独自性が与えられており、コピーは許されないのです。人間のアイデンティティ(自己の同一性、存在証明)は神に基づいているのであって、人間の科学技術の操作に基づいてはならないのです。

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